検索
Close this search box.

田代の筒江

Picture of 鶴田 亀童丸
鶴田 亀童丸

 一時藩窯なりし大川村の田代焼さ稱するは、今の東田代部の筒江(田代より七八丁手前にて大川野より半里餘戸數三十戶)にて製造されしものにて、此處は元波多の家臣田代大炊助保(鶴田氏傍系筒江の舘に住す、五百石)の采邑である。古窯趾は川向ひの山裾にて下部は今水田成つてゐる。
 筒江の殘缺には、赤胎土へ薄く灰色を施釉し其上に黒釉を流せしものや又同地に灰色釉を施し八つ目積にて焼きし物等何れも大皿である。或は樺色地にて無釉光澤なしの壺や飴釉をかけし同物があり。又赤地鐵色焼縮に縄紋浮出を廻せし水鉢などがある。其外茶碗や皿などあるも全体に大物が多く、そして比較的高臺が小さく出来てゐる。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email