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御本陣來泊

御本陣來泊
Picture of 鶴田 亀童丸
鶴田 亀童丸
御本陣來泊
御本陣來泊

 藩主松浦凞は、或年唐津獅子ヶ城(厳木村)なる、祖先峯氏の墓参の歸途、正月の十四日橫石嘉助宅へ一泊し、翌十五日は三河内の今村槌太郎宅へ一泊せし記録がある。次には明治十四年十一月舊藩主松浦厚は、舎弟靖を同道して横石鹿吉宅へ一泊せられてゐる。其當時藩士より鹿吉へ送りし書面に左の如きものがある。

前略 若殿様御事靖様御同道にて一月六日より天氣次第地方筋御舊領御巡覧被遊候其時分木原三河内山も御立寄被遊舊御堺目御覧被成候其筋は共許宅にて 殿様御代より御立寄被成候場所に御休相成候と存候殊に寄り御一泊被遊候儀も可有之拙者も御供致申候何も指支無之は御本陣に相成候様頼入候皆々御供も有之十四五人の事に相成可申下宿も入可申御家來の仲間其他中泊無不都合致被置度候云々
明治十四年十一月二十日
安藤藤二 花押
横石鹿吉殿

尚外に一通の注意書が添へてある。

一御膳具は平常用ひ不申品焼物にてよろしく御二方樣用意可致事
召上り物とても唯御茶漬位にてよろしき事
一御夜具は木綿にて宜敷成精淨にいたして可被置事
外に御茶菓子にも有合位御酒迚も少々御肴など有之候へばよろしく候事
右心遣申入候也

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